[FEATURES] tomoki takeuchi’s Best 5 Music of 2012


Greeen Linez – Things That Fade

Hong Kong In The 60sのメンバーとDiskotopiaのオーナーによるレトロでアーバンな新世代ディスコ。
90年初頭のダンスミュージックと70~80年第のジャズファンクやR&B、さらに日本のスーパーマーケットのBGMからもインスパイアを受けたという絶妙な都市懐郷サウンドに思わず涙腺が緩くなる。PVやアートワークなどのビジュアル面もサウンドに寄り添っていて素晴らしい。

Alejandro Franov / Champaqui

“音の妖精”の異名を取るアルゼンチン音響の大御所の新作。
これまでの天真爛漫なおもちゃ的サウンドは個人的にピンとこなかったが、今作はそれらの作品とは一線を画す深淵なアンビエント。
夢見心地な雰囲気はそのままに、そのベクトルを別方向に向けた新境地。内向的でありながら、どこまでも遠くへ広がる壮大な世界観は流石。

Φe – Transfer

12k好きにはたまらない、ガラス細工のように繊細なドローン/アンビエント作品。
イタリアはローマの映画学校と音響技術学校出身という経歴の持ち主である彼の作品は、リンチやC・カニンガムなどから影響を受けたというのが意外なほど、ただただ美しい透き通ったアンビエンスや環境音がつららのように滴る、どこか遠くの雪国を想像させる傑作。

Primula – Youth Center

最初にPVを見た時の衝撃は凄かった。昔の自分のホームビデオとモンティ・パイソンのようなコメディ番組を同時に見せられているような。
なんなんだこの胸がムズムズする感じ。彼がビジュアルで、サウンドで見せるダサさの中に確かにあの頃の自分が隠れている。
思春期テクノとはまさにこの作品のための言葉。

Mum – Early Birds

言わずと知れたエレクトロニカの先駆者ムームの初期未発表音源集。
1stでニカに導かれた自分にとって、あの頃の彼らの音を聴けるのは涙もの。(最近のもいいけどもはや別のバンドだし)
10年以上前のものなのに今聴いても全然古く感じない、というか対比できる対象がいないので新しいものと比較が難しい、というその唯一無二のサウンドを再認識。

tomoki takeuchiプロフィール

幼少より音楽に興味を持ち4歳からバイオリンを始め、音響系ユニット「Brian」のメンバーとして2012年まで活動。数回のデジタルリ リースのほかUKと日本でCDをリリースし、ライブ活動ではI Hate This Place、i8uの来日公演や12kの日本ツアーをはじめ、様々なイベントに出演し国内外の音楽家と共演する。また、イベントオーガナイザーとしても勢 力的に活動。2013年からは世界中でカリスマ的人気を誇る日本の音響レーベル「SPEKK」のサブレーベル、「邂逅 kaico」のオーナーとしても活動予定。

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